12月は「師走(しわす)」と呼ばれ、一年の締めくくりに向けて、気候も生活も大きく変化する季節です。
街には冬の訪れを感じる澄んだ空気が広がり、日々の寒さが深まるなかで、年末のあわただしさも感じられる頃。
この季節に送る手紙やメールには、「冬の季節感」+「相手を気遣う言葉」+「年末の節目」
を自然に添えると、文章がぐっと上品になります。
この記事では、
- 12月の季節の特徴
- 使いやすい季語
- 年末行事
- 時候の挨拶の書き方
- 使える文例(ビジネス・親しい相手別)
- 上旬/中旬/下旬の挨拶文
をわかりやすくまとめました。
12月は「師走(しわす)」
旧暦の12月は「師走」と呼ばれます。
語源には諸説ありますが、
- 師(僧)が走り回るほど忙しい
- 年末に“万事を成し終える(しはやす)”から
という意味が込められているとされています。
12月らしい文章にするには、
- 冬の寒さ
- 澄んだ空気
- 年末の忙しさ
- 1年の締めくくり
を少しだけ添えると自然です。
12月の季節を表す言葉(季語)
使うだけで一気に“季節の深み”が出る便利な季語を厳選しました。
冬の気配・寒さを表す季語季語|意味・季節感
- 初冬(しょとう) … 冬の始まりの頃
- 寒気(かんき) … 冷たい空気が強まる
- 寒冷(かんれい) … 寒さが本格化する
- 厳寒(げんかん) … 年末にかけての厳しい寒さ
自然・風景を表す季語
- 冬晴れ(ふゆばれ) … 透明感のある晴れの日
- 北風(きたかぜ)/寒風 … 冬らしい冷たい風
- 霜夜(しもよ) … 霜がおりるほど冷え込んだ夜
行事に関連する季語
- 冬至(とうじ) … 12月22日頃、一年で最も日が短い日
- 歳暮(せいぼ) … 年末の贈り物
- 年の瀬(としのせ) … 年末のあわただしさ
👉 季語の個別解説はこちら(12月季語ハブへ)
12月の主な行事
日付|行事|話題のヒント
- 12月上旬:冬の訪れ/師走入り
- 12月13日:正月事始め
- 12月22日頃:冬至(ゆず湯・かぼちゃ)
- 12月25日:クリスマス(軽い話題として)
- 12月末:仕事納め・大掃除・年末準備
行事を軽く触れるだけでも、文章が自然になります。
12月の時候の挨拶の書き方ポイント
① 季節感は「寒さ+年末の節目」
例:
「寒さが深まり、年末の足音が聞こえてくる季節となりました。」
② 相手の体調・忙しさへの気遣い
例:
「何かとご多忙の折かと存じますが、どうぞご自愛くださいませ。」
③ 親しい相手には、生活に寄り添う表現を
例:
「大掃除は進んでいますか?朝晩の冷え込みが厳しくなってきましたね。」
④ 文末は丁寧に締める
例:
「よいお年をお迎えくださいますよう、お祈り申し上げます。」
【文例】そのまま使える12月の挨拶文
ビジネス向け(丁寧)
- 寒気いよいよ強まる折、皆様にはお変わりなくお過ごしのことと存じます。
- 師走の寒さが身にしみる頃となりました。ご多忙の折りではございますが、どうぞご自愛くださいませ。
👉ビジネス向けの文例はこちらへ→12月ビジネス時候の挨拶
親しい相手向け(自然・柔らかい)
- 日ごとに寒さが深まってきましたね。そちらは雪は降りましたか?
- 冬らしい冷たい風が吹く季節になりました。どうぞ温かくしてお過ごしください。
時期別:12月の挨拶文まとめ
12月上旬(1〜10日)
季節感:冬の始まり/師走入り/初冬
文例:
「冬の訪れを感じる季節となりました。お変わりなくお過ごしでしょうか。」
👉 詳しくはこちら → 12月上旬の挨拶文
12月中旬(11〜20日)
季節感:冬至/寒さが深まる
文例:
「冬至を迎えるころとなり、冷気がいよいよ強まってまいりました。」
👉 詳しくはこちら → 12月中旬の挨拶文
12月下旬(21〜31日)
季節感:年の瀬/歳末/厳寒
文例:
「年の瀬を迎え、何かとご多忙の折かと存じますが、ご自愛くださいませ。」
👉 詳しくはこちら → 12月下旬の挨拶文
まとめ
12月は、寒さと年末の節目を意識した表現が使いやすい季節です。
- 季語をひとつ添える
- 相手の体調・忙しさを気遣う
- 年末の雰囲気を自然に入れる
これだけで文章が上品に整います。
上旬・中旬・下旬で表現を使い分けると、さらに丁寧な印象に。
